5月の初めまで寒い日々でしたが、5月第2週から急に暑くなってきました。

もう少し、寒くも暑くもない期間が長く欲しいです。

さて、また夏が来て、シーズンに入ってきたわけですが、まだ、減量は遅々として進んでおりません。

減量と言えば、皮下脂肪を燃焼させる塗布クリーム、AOSの比較試験の結果を、皆さんお待ちだったかと思います。この比較試験、私自身も介入群の被験者だったわけですが、塗布開始から2週間で、見事に接触性皮膚炎の状態となり、脱落しました。

そして、結局残った被験者はAOS使用群が8名、未使用群が7名でした。

この比較検討結果は、、、、結論から言うと、1か月の段階で、有意な差は検出されず、この参加者数で検出できるような、有意な効果は無かった、という結論です。

細かく結果を説明しますと

まず、この研究の独自の部分であった、AOS使用者において、身体の半分にだけ塗布することで、左右差が出るかどうか、という検討。

実は、2週間の段階では、有意差が出ました。AOSを塗布しなかった右側の腹部の皮下脂肪が平均1㎜増加したのに対し、AOSを塗布したほうは、皮下脂肪が増加しなかったのです。左右比較

しかし、1か月の段階では有意差は無くなってしまいました。

次に、AOSを使用した群と使用しなかった群で、塗布しなかった右側の腹部皮下脂肪に差が出たかどうか。

これも有意差はありませんでした。AOS使用・未使用比較

次に、AOS使用者と未使用者の使用者では塗布した側である、腹部左側の皮下脂肪ですが、

これは、AOS未使用者で2週間目に有意に皮下脂肪が2㎜増加したのに対して、AOS使用者では変化なく、変化率でみた場合、AOS使用者と未使用者の2週間目には群間の有意差が出ました。

つまり、2週間の試用期間においては、AOSは有効であった可能性があります。

AOS使用・未使用比較腹部左

以上のような結果となり、2週間の段階ではAOSには効果があったかもしれないけれども、4週間の段階ではその効果は不明となった、というのが今回の比較試験の結果です。

効果が不明となった原因として考えられるのは、被験者が、後半、毎日きちんと決められたプロトコル通りにAOSを塗布できなくなっていったのではないか、というコンプライアンスの問題があります。

あいまいな結果で申し訳ありませんが、はっきりと目に見えるほどの効果は、誰も実感できなかった、というところです。

まあ、そんなうまい話はなかなか無い、ということになるでしょうか。ただ、2週間の段階では効果があったともいえるので、もっと大規模な比較試験が行われても良いのでは、とも思います。

遅くなりましたが、上記がAOS比較試験の結果です。

2018.5.18.加美川クリニック院長