今週末、当院から、3人の職員が健康美日本一を決める、「ベストボディジャパン日本大会」に参加します。
彼らの壮行会を明日、行うに当たって、何を話そうかと考えました。
そこで彼らに一番に言いたいのは「楽しんできてほしい」ということです。
そんなに人前に出ることが好きではないのに、院長の方針で体を鍛え、ダイエットにも努力し、ものすごく緊張を感じながら大会に臨んでいる女性職員。
当院で、自分の好きなことを仕事にすることができ、恩返しのつもりで、日本一のタイトルを当院に持ち帰ってくれることを狙ってくれている男性職員。
多くの職員が夏でシーズンを終え、比較的好きなものを食べられるのに対して、彼ら3人は、この11月末まで、過酷なトレーニングを続け、好きな食べ物も制限し、大会に向けたポージングを創意工夫しながら暮らしてきました。その努力に素直に敬意を表します。
話は、なぜ私がこんな健康美を評価するような大会に参加するのか、ということに飛びます。
まず、私がこのような、自分の趣味のようなことを仕事につなげることができたのは、誰のおかげかといえば、父のおかげです。
この診療所は父が一人で1から築き上げ、安定した経営の基盤を作り、それを継承したことで私はこのように資金を使い、トレーニングジムを作り、多くの職員を雇い、ともに健康美を推奨するような活動にこぎつけることができました。
ただ、私は父の事業をそのまま継承するだけでは終わりたくなかった。自分の本当にやりたいことを、仕事に繋げて行きたかったのです。
私は、進路を選ぶとき、常に事業継承を念頭に置いて進路を選んできました。そのことが頭にあったため、本当に自分のやりたいこと、楽しいことを探してこれなかった、というようなコンプレックスがありました。
しかし、私は筋トレという世界に楽しみを見出しました。トレーニング自体は苦しくも、楽しくもあるのですが、ともに体を鍛える仲間がおり、そしてその成果である鍛え上げた身体を見せると喜んでくれる人たちがいることは、私にとって本当に楽しいことだったのです。
そこで自分の趣味であった筋トレを、さらに理論的に効果のある方向に洗練し、さらに私の仕事である医療と筋トレを結び付け、その成果を地域に、世界に訴えていける方向性を探ったのです。それがようやく、この疾病予防施設としてのスポーツジム、職員を挙げての地域の祭りへの参加、さらにベストボディジャパンというような大会への参加という形になってきました。
私の趣味に、職員を無理矢理付き合わせて申し訳ない、と思うこともあります。
けれども、私が楽しいと思うことを、きっと一緒に楽しいと思えるような方々を私は職員として採用してきたつもりです。
だから、明後日、東京に旅立つ3人にも、ぜひ、日本大会を楽しんできてほしい、と思うのです。今まで努力してきたこと、大会にかける思い、そうした強い気持ちもわかるのですが、この日本大会は我々の目指しているゴールではないのです。みなさんと一緒に、もっともっと楽しい、やりがいのある活動をしていく上での、一歩に過ぎません。
だから気負いすぎず、来年の大会に向けての練習くらいのつもりで、大会の雰囲気を、楽しもう、という気持ちで挑んでほしいのです。
私たち全員、当然三人の良い成果を願っています。しかし、大会の結果にかかわらず、3人はすでに素晴らしい健康美を手に入れています。誰が見ても最高のスタイルの美男美女です。そして、仕事の一環としてこんな大会に参加できる診療所の職員なんて日本を探してもなかなかいないはずです。(スポーツジムの職員ではありうることとは思いますが。)自分を信じて、そしてあなたたちを支えてきた職場の理念を信じて、日本大会を楽しんできてください。
2016.11.23.