11月27日、東京品川で行われました、ベストボディジャパン日本大会を観戦してきました。
ベストボディジャパンは、身体の健康美日本一を決める大会で、谷口智一氏が代表の一般社団法人ベストボディジャパンにより主催されています。
今年はこの日本大会に当院職員も3人参加し、それぞれ健闘いたしました。ゴールドクラスでは、当院男性職員が5位入賞を果たし、素晴らしい結果でした。
しかし、観戦して、結果を見て、私はどうしても審査結果に不信を抱かざるを得ません。
私は自分の出場クラスである、マスターズクラスを注目して観戦していましたが、明らかに、筋肉のバランスが良く、皮下脂肪の少ない選手が、4位、5位に終わり、そこまで身体は締まっていないのに、応援に来ている観戦者が多い方が1位入賞されていました。1位の方の応援団は、そろって赤いTシャツを着ておられたので、一目瞭然でしたが、20人以上がS席に座っておられ、単純計算しても、30万円以上のチケット料金をベストボディジャパンにおさめていることになります。応援されることは素晴らしいことですし、それでベストボディジャパンが運営費用を賄われることは正当なことですが、審査は、それに左右されてはいけませんよね。
しかし、審査がそういう金銭的な問題に左右されていると疑わざるを得ない、そういうジャッジでした。
さらに、Facebookに各クラスの入賞者とその審査結果である点数が記載されてあるのですが、1位の方が590点、5位の方は180点、というように点数に大きな幅があります。一般の我々から見て、決勝に残られるような方は皆素晴らしい身体で、甲乙つけがたいような僅差の状態であるように感じられるので、点数にここまで差がつく理由がわかりません。
審査員が6人で各自持ち点が100点で審査している、というように書いてありますが、1位から5位までが550点から590点までの間に入ってしまうような、そういう点数結果なら納得がいくのですが、このような点差がどうしてできてしまうのでしょうか?その採点基準も公表されていないので不透明なままです。
ボディビルのような極端な筋肉量を競うのではなく、バランスのとれた、健康美を評価し、このような大会の知名度が上がっていくことで、日本人全体に健康の価値を広めていく、という、大会の主旨には心から賛同するだけに、
その審査が不透明で、疑義が残ることが非常に残念です。
うちの職員を含め、この大会に参加される選手の方たちは、過酷なトレーニングをこなし、厳しい食事制限を行い、極限まで自分を鍛えて大会に臨んでおられます。その方たちが、信用のできない審査で判定され、納得のいかない結果に終わること、これはとても許されないことだと考えます。
6人の審査員の方も、もちろんミスユニバース等ご自身が素晴らしい身体を作り上げ、結果を出されている方たちではありますが、日本人全体に認められる、美しい身体についての判定を、本当に下すのにふさわしい方たちなのでしょうか?
日本人全体が目指したいような美しい身体を評価する大会であるならば、たった6人がその方向を決めるのではなく、一般投票や、ネットでの審査などを含めた、もっと多くの人が審査に参加できるような仕組みが必要ではないでしょうか?
個人的に、このような感想を持ちました。どうか大会が、皆に支持され、多くの人が納得する審査結果を出すことで、より多くの人が健康を目指す、という流れに繋がっていくことを、切に願っています。
2016.11.29.加美川クリニック院長