今週月曜日、みよし運動公園にてミズノが主催する、短距離走能力向上のためのスクールに参加してきました。

 

皆さん、短距離走と長距離走とどちらがお好きですか?

人によって好みが分かれるところと思います。一説によると(出典は不明です)、遅筋と速筋の割合は、個体によって生まれつき決まっており、したがって個人ごとに短距離走が得意か、長距離走が得意かは生まれつき決まっているそうです。

しかし、最近の体力科学によると、この遅筋と速筋の割合もどうやらトレーニングによって変えることができるらしい、ということもわかっています。

私は昔から長距離よりも短距離が好きでした。しんどいことが一瞬で終わるということもありますが、全力を出しているときの疾走感が好きなのだと思います。

けれども、大人になってから全力で走る機会はほとんどありません。唯一の機会である、子供の運動会での保護者競技も、怪我をしないように、ということだとは思いますが、ワザとスプーンリレーといった形で全力では走れないように工夫してあります。

もちろん、怪我は怖いので、普段からの運動、十分な準備運動は必要だと思いますが、全力で身体を動かす、ということは本当はとても気分の良いことなのに、我々大人にはその機会が奪われている、と思います。

この短距離走講習に参加して、50mを2本、100mを2本、全力疾走し、本当にくたびれ、二日たった今日も、ふくらはぎ(腓腹筋&ヒラメ筋)と内また(下肢内転筋群)の激しい筋肉痛で歩行困難ですが、それでも、近頃感じたことのない爽快感を感じました。

ちなみに私自身の記録は、助走有の50m走が6.5秒、助走なしの100m走が14.5秒でした。

これから練習して、100mで12秒台が出せるようになりたい、と思っています。

私は、有酸素運動の体力向上効果を認めていますが、一般的に行われている有酸素運動にはかなり懐疑的な目を向けています。

以前このブログでも、信州大学、能勢先生の「インターバル速歩」をご紹介しましたが、ただダラダラと有酸素をしていても現状維持程度の効果しかありません。体力向上、若返りを目指すのであれば、せめて「しんどい」と感じる程度の強度、そして理想的には全力を出し切るくらいの運動が必要です。全力を出し切ってこそ、全力を上回る能力が身につくのです(超回復)。

長く運動をしていなかった人が急に全力で運動をするのは確かに危険があると思います。まずは全力の70%~80%程度の強度から運動を開始し、2,3か月継続してから、100%の全力を出す運動に挑戦すればよいと思います。

大人で短距離走を走っている人は選手を除くとほとんどいない、稀なスポーツと言えると思います。しかし、大人が全力で運動することには、きっと健康維持、以上の価値があり、若返りを含めて、大きな可能性があることを、まずは自分が短距離走に取り組み、そのうち臨床研究などにつなげることでなんとか発信していけないか、というようなことを考えています。

2017.3.15.加美川クリニック院長