あけましておめでとうございます。2017年もよろしくお願いします。
さて、今日は、基礎代謝量測定のお話をさせていただきます。
基礎代謝(きそたいしゃ)とは、何もせずじっとしていても、生命活動を維持するために生体で自動的に(生理的に)行われている活動で必要なエネルギーのこと。 相当するエネルギー量(熱量)は、成長期が終了して代謝が安定した一般成人で、一日に女性で約1,200、男性で約1,500キロカロリー(kcal)とされている。
つまり、生きているだけで、一日に消費するカロリーのことを基礎代謝と言います。
人間は仕事をしたり、運動をしたり、活動していますから、1日の消費カロリーが基礎代謝を大幅に上回るのが普通です。しかし、基礎代謝の高い人は、活動においても消費カロリーが、基礎代謝の低い人よりも大きくなるので、基礎代謝の大小が、そのまま、その人の太りやすさ、痩せやすさに関係してくると言えます。
私がメタボを予防・治療する方法として、食べるのを我慢するよりも、食べても太らないような体作りをしましょう、と呼びかけることの意味は、この基礎代謝量を増やしましょう、ということなのです。
筋肉量を増やせば、基礎代謝が増え、食べても太らない体になる、ということになります。
筋肉量については、以前にご紹介した、体組成測定の検査で調べることができますが、基礎代謝量は、別の検査で調べることになります。
当院では2016年12月より、基礎代謝量測定のための呼気ガス分析装置AE310s(ミナト科学)を導入いたしました。
安静に横たわった状態で15分から20分、この機械で呼気中の酸素と二酸化炭素濃度を測定することで、皆さんの体が、安静時にどれだけのカロリーを消費し、脂肪は何グラム、糖分は何グラム消費されているかを、測定できます。
この基礎代謝が分かれば、皆さんが太らないためには、一日の総カロリーをいくらにすればよいか、ということがはっきりとわかるのです。
実際、私自身も測定してみましたが、私自身の年齢、性別、身長、体重から算出される基礎代謝の理論値は1616Kcal/日であるのに対して、実際の私の基礎代謝は1801Kcal/日と測定されました。これは、私は普通の人よりも一日当たり、約200Kcal多く栄養を摂取しても、太らない、という結果です。まあ、200kCalというと、これはおむすび1個またはごはん一杯程度のカロリーではあるのですが、運動をすればさらに多くのエネルギーが消費されますので、その差は大きくなっていきます。
皆さんも、ご自分の基礎代謝量を測定してみませんか?それから、運動を続け、筋肉を増やすことで、どれだけ基礎代謝が増えたか、確認していきましょう!きっと、運動を続けるモチベーションに繋がっていくはずです。
2017.1.9.加美川クリニック院長